もともとNHK BSプレミアムのBS時代劇で放送されていたのを、NHK総合でも再放送されるのを知って見てみることにしたものである。
初回放送の第1話「密通」を見て、丹下典膳(山本耕史)が妻である長尾千春(柴本幸)の不義密通が原因で、妻の兄に片腕を切り落とされ、果ては旗本の家名断絶というあまりにも理不尽な展開に度肝を抜かれドラマへと引き込まれてしまった。
第2話から片腕になってしまった丹下典膳が、名前も似ているとから丹下左膳にでもなるという物語かなと思っていると、堀部安兵衛(高橋和也)を自分と同じ剣の道場へ入門させたことで奇しくも赤穂浪士とかかわっていくというストーリーに赤穂市民としては見逃せないものを感じた。
話は横道に逸れるが、このドラマでの吉良上野介(長塚京三)の言い分は説得力があってよく理解できた。殿中で斬りかかられ襲われたほうの被害者である吉良上野介に対して、加害者側の赤穂浪士が仇討ちをするというのは筋違いな話であるという理屈も納得できた。今までそういう見方や考え方で忠臣蔵を見たことがなかったので、吉良側の立場から見た場合の理解の仕方を教わったような気がして勉強になった。
さて、ドラマの焦点は、丹下典膳と離縁した長尾千春が再婚できるのかどうかということであったが、最終回のラストで赤穂浪士の討ち入り前に堀部安兵衛に呼び出された丹下典膳は、1日だけ用意した駕籠に乗って吉良邸を留守にしてほしいという堀部安兵衛の提案を拒否し、斬り合いに持ち込んでわざと堀部安兵衛に刀で突き刺されて死んでしまう。そこへ、長尾千春が駆け寄って来て丹下典膳の死を確認する。
ラストシーンは丹下典膳の上に長尾千春が寄り添うようにして雪に埋もれている二人の姿が映し出されて終わる。二人とも死んでいるのはわかるのだけれど、長尾千春は丹下典膳の後を追って自害したのか、それとも丹下典膳に寄り添って凍死したのが定かではない。
願わくば、丹下典膳と長尾千春を夫婦として一緒にさせてやりたかった。
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