私はあまり見る気はなかったのだけれど、あややとビリケンさんが楽しそうに見ていたのでおつきあいで最初から最後まで見てしまった。
昔からある嫁と姑問題を現代風にアレンジした新感覚の嫁姑ドラマという感じだった。ホームドラマが中心なのだけれどコメディとサスペンスの要素を織り交ぜた内容となっていた。
息子の水沢優太(郭智博)の嫁になった水沢李里香(相武紗季)を姑の水沢麻子(黒木瞳)が気に入らず嫁の粗を探しているとキャバクラで働いていたことが分かる。しかも、キャバクラ時代に水沢李里香の常連客だった男の失踪事件が持ち上がり、嫁に疑惑がかかる。嫁の疑惑は晴れるが、今度は事件を捜査していた刑事の呉竹次郎(大地康雄)が嫁の父親だということが分かる。事件が解決した後、水沢麻子は自分が姑を殺したと告白し警察に自首するという行動に出る。保護責任者遺棄致死罪に当たるかと思われたが、結局、水沢麻子の行為は犯罪にならないということで警察から帰される。で、一件落着、雨降って地固まるの諺通り、水沢一家は家族全員が仲良く一緒に暮らすことになる。ラストの結末は、息子に良い嫁が来てくれて良かったという話で終わる。
このドラマはタイトルのネーミングが良かったということではないだろうか。ネットでは嫁たちが姑のことを「トメ」と略称して呼んでいるとか。一般的な話であるが、現代の姑は昔の姑のように嫁に対して絶対的優位にはなく、むしろ嫁のほうが姑よりも強くなってしまい、弱い立場の姑を哀れみと同情を込めてドラマでは姑を「おトメさん」と呼び、おもしろおかしく描いている。逆に言えば、このドラマは世の姑への応援歌になっている。
【出演者】水沢麻子(黒木瞳)、水沢李里香(相武紗季)、水沢博行(石田純一)、水沢優太(郭智博)、呉竹次郎(大地康雄)、梶原美由紀(鈴木砂羽)、早瀬まるみ(臼田あさ美)、梶原うめの(冨士眞奈美)、北村満智子(奈美悦子)、梶原卓(大浦龍宇一)、一条真哉(神保悟志)
【スタッフ】脚本:井上由美子、演出:本橋圭太、星野和成[MMJ]、ゼネラルプロデューサー:黒田徹也[テレビ朝日]、プロデューサー:山田兼司[テレビ朝日]、清水真由美[MMJ]、音楽:柳田しゆ、制作:テレビ朝日、MMJ
【主題歌】竹内まりや『たそがれダイアリー』(ワーナーミュージック・ジャパン)
おトメさん DVD-BOX