ドラマのタイトルが一風変わっていたので見始めたのだけれども、古書店の店主・篠川栞子(剛力彩芽)が推理力を駆使して日常の出来事の謎を解くというストーリーに魅せられた。これまで推理といえば刑事事件と限られていたが、このドラマでは刑事事件のような重大な事件ではないが、個人にとっては重要な事件の謎を解いていくというこれまでにない物語の設定が魅力的であった。
私は原作を読んでいないので、原作とドラマを比較しようがないが、ドラマとしてはつい推理に引き込まれてしまうという内容を持っていた。篠川栞子役を演じている剛力彩芽さんは博識な古書店の店主としてはちょっと若すぎるのではないかという難点を除いては雰囲気が出ていて良かった。
それにしても、このドラマで最大の謎は、母親の篠川智恵子(安田成美)が子どもの姉弟をほっぽらかして10年間も本を探していたということかもしれない。しかも、智恵子は栞子なら自分の気持ちが理解できるだろうと言い、一緒にその本を探しに行こうとまで言っている。そしたら、誰がビブリア古書堂を経営していくんだろう?もっとも、栞子なはそんな母親のついて行かず、古書店に残る。
私は本が好きなので、古書にまつわる蘊蓄が聞けるのもこのドラマの楽しみのひとつであった。
【キャスト】篠川栞子<しのかわ・しおりこ>[23](剛力彩芽)、五浦大輔<ごうら・だいすけ>[30](AKIRA)、笠井菊哉<かさい・きくや>[29](田中圭)、藤波明生<ふじなみ・あきお>[38](鈴木浩介)、横田奈津実<よこた・なつみ>[30](北川弘美)、篠川文也<しのかわ・ふみや>[18](ジェシー[ジャニーズJr.])、小菅奈緒<こすが・なお>[18](水野絵梨奈)、佐々木亜弥<ささき・あや>[20](トリンドル玲奈)、橋本さやか<はしもと・さやか>[23](内藤理沙)、篠川智恵子<しのかわ・ちえこ>[46](安田成美)、五浦恵理<ごうら・えり>[53](松坂慶子)、志田肇<しだ・はじめ>[52](高橋克実)
【スタッフ】原作:三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディアワークス文庫)、脚本:相沢友子、演出:松山博昭、制作:フジテレビ ドラマ制作センター
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